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2017年度半導体EMCセミナー 開催レポート 


【日時】2018年 1月19日 9 :45~ 16 :30
【場所】中央大学駿河台記念館 (東京・御茶ノ水)
【聴講者】37名

概要
第三回の半導体EMCセミナーでは、特別講演といたしまして、ルネサスエレクトロニクスの久保様より、半導体設計におけるEMCについて講演いただきました。また、アプリケーション側から、鉄道総合研究所の川崎様より、『鉄道におけるEMC』と題しまして講演いただきました。車両自体のEMC対策だけでなく、鉄道システムのEMC対策まで、幅広い内容を紹介いただきました。また、これらに先立ちまして、JEITA半導体EMC-SCのメンバーから、「半導体レベル・システムレベル」の評価技術、国際規格の最新動向と評価時の注意点の解説を行いました。
<レジュメ>20180119_EMC_seminar_info

1 .半導体EMC 関連規格の解説
    (JEITA/半導体 EMC SC 規格審議 WG リーダ 石川靖之 [ 株 デンソー ])

IEC(Interational Electronic Coun)で、規格化が進められている半導体EMC 国際規格について解説いたしました。半導体のEMC規格審議されているものには、半導体EMCの測定方法(ミッション/イミュニティ)、 モデリング法、バス・トランシーバ測定法があり、それらの概要を半導体EMC- SC の活動の一環として行っている実証実験の結果を交えて解説いたしました。

2.車載・民生のシステムレベル EMC 試験と半導体デバイスレベル試験
 (JEITA/半導体 EMC SC石田武志 (株 ノイズ研究所))

電子機器(システム)は、装置-プリント基板-部品(デバイス)で構成され、IC/LSIに要求される EMC 性能は、目的のシステムによって質も量も大きく異なります。そのため、デバイス設計・評価時にはシステムレベルの EMC 要求を理解することが重要です。ご講演の中で、システムレベル規格の体系及びノイズの特性や要求レベルなどを概説いただきました。

3. 「JEITA/半導体EMC-SCの活動内容報告」
 (冨島 敦史 半導体EMCサブコミティ 主査 (東芝デバイス&ストレージ㈱))

4.【招待講演】ルネサスマイコンにおけるEMC設計の取り組み
  (ルネサスエレクトロニクス㈱/オートモーティブソリューション事業本部
   久保 輝訓 様)

ルネサス様の実際の製品に適用されている半導体のEMC対策を理論だって紹介いただきました。設計指針を示すだけでなく、半導体EMCの測定方法規格IEC61967による効果検証のデータを示していただきました。更にバイパスコンデンサの配置や電源配線の引き回しなど、基板のノイズ対策も紹介していいただき、半導体設計者だけでなく半導体のユーザにとっても貴重な発表をいただきました。

5.【招待講演】鉄道におけるEMCの概要と関連する国際規格
 (鉄道総合技術研究所 信号情報技術研究部 川崎 邦弘様)

安全・安定輸送を使命とする鉄道は、システム全体に非常に高度な信頼性が求められることを紹介いただきました。また、鉄道業界が自産業を守るために制定されたというエピソードを交えながら、鉄道向けEMC国際規格IEC62236について解説していただきました。最後に、ますますEMCが重要になっている鉄道の将来像についてご紹介いただきました。