コンテンツへスキップ

2022年度半導体EMCセミナー開催レポート


2022年度半導体EMCセミナー 開催レポート 
【日時】2023 年 2月 3日(金) 14:15~17:15
【場所】オンライン開催

~半導体 EMC 国際規格の動向 とロボット の EMC
第8回目の開催となる2022年度の半導体EMCセミナーは、コロナ禍のため オンライン開催といたしました。
本年度のセミナーでは、ロボットのEMCをテーマに、2件の招待講演を行いました。ロボットは、近年DX、AI技術との融合により、パワー系とディジタル系の回路が一つの筐体の中に融合されていくトレンドがあり、EMCの観点から注目される分野です。
1件目は、ロボットにしてウエアラブル機器でもある『パワード義足のEMC 』と題しまして、BionicM 株式会社様にご講演いただきました。
2件目は、三菱電機株式会社様より『 三菱電機のFA機器ならびに産業用ロボットにおける、EMC対策の取組み紹介』と題して、ご講演いただきました。
半導体EMCサブコミッティからは、半導体 EMC 国際規格動向と JEITA 活動』と題して、
IEC の半導体国際規格のトピックス並びに、規格 実証実験の活動内容等について紹介いたしました。

1 .EMC 国際規格動向と JEITA 活動
JEITA/半導体EMC-SC
主査 冨島 敦史 [東芝デバイス&ストレージ(株)]
実証実験 WG リーダ 大野 剛史 [ ルネサスエレクトロニクス株式会社 ]

半導体 EMC サブコミティでは、半導体 EMC 国際規格の審議団体であるIEC SC47 A へエキスパートを派遣しています。 2022 年秋に開催されたサンフランシスコ会議での審議状況から 、日本提案のIEC62228-5 (Ethernetトランシーバ)等、半導体 EMC 国際規格の動向を解説します。
また、実証実験によるオープンな結果を活用した半導体 EMC 試験の課題明確化や IEC 提案に向けた活動をご紹介致します。

2.【招待講演】パワード義足におけるノイズ対策
BionicM株式会社
品質保証部 シニアマネージャ 登坂 進 様

パワード義足は下肢切断者の歩行をアシストするもの
です。これまでの義足は、 人間が歩行する力を利用して義足をコントロール していました。パワード義足は、モーターによって伸展屈曲動作をアシストします。内蔵されたセ
ンサのデータを利用して、スムーズな動作追従を実現しています。内部のロジックやセンサ処理およびパワー回路によって、最適な制御やモーターコントロールを実現していますが、一方でそこから発生するノイズの対策が課題となります。本公演では、そんなパワード義足におけるノイズ対策の取り組みについてご紹介します。

3.【招待講演】 三菱電機のFA機器ならびに産業用ロボットにおける、EMC対策の取組み紹介

三菱電機株式会社
FAシステム事業本部 機器事業部  武原 純二 様
名古屋製作所 ロボット製造部 開発第一課  宇田 寿人 様
名古屋製作所 開発部 電子制御技術 グループ  関本 安泰 様

半導体デバイスの1GHz を超える領域での使用が進んでいます。
一方、既存のIEC 規格で規定されている半導体EMC 試験法は上限周波数が1GHz までとなっています。そんな中、顧客対応の中で1GHz 超における試験を実施する、あるいは要求する場面も生じています。IEC では半導体EMC 試験法の1GHz 以上への拡張が議論されているとともに、それに付随する課題も指摘されています。JEITA 半導体EMC サブコミッティでは、1GHz 超への拡張に向けた課題を整理し、それを解決するための知見共有を目的とした活動を進めています。本講演では、1GHz 超におけるEMC 評価の必要性とその課題を整理し、課題解決に向けた知見の活動状況をご紹介します。