JEITA 半導体&システム設計技術委員会


最近のお知らせ

2021-12-23

第82号 LPBニュース

2021-12-20

MBSE研究会TG 2021/12

2021-12-16

第14回LPBフォーラム開催のご案内


About Us

JEITA 半導体&システム設計技術委員会は、「半導体」と「システム」の設計技術の融合(協調設計)を目指して活動しています。
電子機器の開発・販売の水平分業が進む中、競争力がある製品を市場投入するにはサプライチェーンの中に散在する技術をタイムリーに融合し、商品企画を練ることが不可欠です。その為には個々の技術の流通性が重要となります。我々が企画したLSI・パッケージ・ボード(LPB)相互設計規格IEC 63055/IEEE2401-2019は、これを担うための国際標準です。導体&システム設計技術委員会は、この標準をベースに「半導体をシステム設計に生かす」「システムの要求・制約を半導体に取り込む」双方向の設計技術の整備を目指し研究・開発を行っています。この活動を通じて半導体産業および電子機器業界の発展に寄与して行きます。


What is LPB ?

LPBとはLSI・パッケージ・ボードの相互設計のことです。LPBが連携し合って競争力ある製品設計を迅速に仕上げることを目指します。(more)>>

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IEC 63055/IEEE2401-2019

LPBに関わる設計に必要な情報や設計結果を流通させる為に我々が推進している国際標準規格です(購入はこちらから)。サンプルファイルは、こちらからダウンロードできます。(more)>>

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Organization

我々の目的実現の為に、LPB間の設計インターフェースの開発、モデルベースデザイン技術の開発、それらを国際標準化する部門を設置しています。(more)>>


国際標準化・企画ワーキンググループ

国際化・企画ワーキンググループは、国際標準規格に係る計画・立案と、小委員会のステアリングを行っています。(more)>>

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LPB相互設計・認証ワーキンググループ

LPB相互設計・認証ワーキンググループは、IEC 63055/IEEE2401-2019の開発と普及を行っています。(more)>>

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モデルベースデザイン/システム設計・ワーキンググループ

モデルベースデザイン/システム設計ワーキンググループはLPBにおけるシミュレーションおよびモデルベースデザイン技術の研究開発を行っています。 (more)>>

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ワークグループからのお知らせ

2021-12-20

MBSE研究会TG 2021/12

皆さんこんにちは

ジェイ―タ 半導体アンドシステム設計技術委員会主査で、東芝デバイス&ストレージの福場です。本日は当委員会のMBSE研究会の紹介です。

JEITAでは半導体と電子機器の協調開発を目指し、これまでに設計情報の円滑なやり取りでバリューチェーンを構成する取り組みをしてきました。これをさらに発展させるためにはバリューチェーン上の様々な当事者や開発チームの役割が明確化され、交換されるべき情報の意味や必要性、その詳細度などの取り決めなど意思の疎通が重要となります。誰もが容易に理解でき、正しく、容易にコミュニ ケーションができる手法としてMBSE(Model Based Systems Engineering)を活用する研究会を立ち上げました。第1期2020年6月~2021年9月の研究テーマではMBSEの基本理解と電子機器設計における活用方法事例としてEMC特性を担保できる電子機器開発工程の構築をケーススタディーしました。第2期(2022年1月よりスタート)では開発スタイルの真のフロントローディング化を目指してセット・半導体・部品・EDA・IP・モデリングのメンバーが集結して議論進める方針です。

 

それではMBSEの概要を説明します。エムビーはモデルベースの略です。モデルベースとは仕様や仮定、コンテンツなどをモデルという抽象的な数式やパラメータ、図式などで表現することです。これによりだれでも共通的な認識を得ながら一意的な結果をみちびきだすことです。モデルベースにはMBDとMBSEというものがあります。どちらもモデルベースでの開発方法のアプローチですが、少し違います。これからそれを説明します。

システムとは、実際には社会、その中で稼働するセット、セットを構成する基板やコントロールユニットのような機器、その機器を構成する部品によって階層的に構成されています。実は先ほど出てきたVモデルはこの一つの階層の開発過程を模式化したものでそのVモデルは階層ごとに存在することになります。ここでMBDとはVモデルの実行過程であり、この図では横軸がMBDとなります。一方MBSEというのはシステムの構成や要件・仕様を決めていく過程になりますので階層間の要求仕様や結果の整合性・妥当性を導くもので、この図では縦のつながりやセット全体の構成の考察に用いられるものです。

さらに説明を加えますと、MBDとMBSEは言葉が似ておりますが違うものであることを説明します。ただし、これらは関係しあうものでもありますのでそれを模式図で表します。左側がモデルベースドデベロップメントMBDで右側がモデルベースドシステムズエンジニアリングMBSEです。MBDは物理的な設計ですからモデルは物理モデルになります。先ほど紹介したLPBフォーマットはこのモデルを繋ぎ変えるプラットフォームになります。一方MBSEはシステムの要求を分析し基本的な機能ビヘイビアをつくり、それから導入法のアーキテクチャをつくって、それが妥当か検証するというストーリー作りのエンジニアリングです。これから仕様であったり、開発指針であったり、体制であったりを定義していく過程です。MBDもMBSEも概略段階から詳細段階に検討を繰り返しながら完成させるものです。

この図では上から下に向けて開発が進んでいき、概略から詳細に向かってシステムが完成されていくイメージです。

それではMBSEの事例を紹介します。これはフロントロ-ディング型のMBSEの進め方の例でJEITAのMBSE研究会で行っている事例研究の紹介です。

題材としては2016年にデンソー様がET展でご発表になったEMCを考慮したECU設計事例をもとに、MBSE手法で開発工程を 模式化し デザインしたものになります。

フロントローディング型の開発では 設計自由度の高い初期段階で出来るだけ多くの EMCを考慮した設計指針を作って 開発を進めることを目指します。

まずはアンケートでEMCを考慮するために「出来たらよいな」という希望を聞き取り、それをMBSE手法のスタートポイントのRequirementとします。これをドリルダウンして基本の機能要求であるビヘイビアを設定します。

MBSEの手法を使ってビヘイビアごとに大まかな実務的な機能を割り出します。時系列やリソースを意識してそれをつないでいくと工程表が出来上がります。

MBSEの繰り返しによって この工程表は 概略のものから詳細なものへ仕上げられていきます。

システムを実現するのにあたって十分に実務的なイメージが作れるレベルまで詳細化ができたら、この時点を論理アーキテクチャが完了したこととします。

ここで工程をグルーピングして、MBDを実施する際のモデリングや設計検証作業をするグループの 工程の切り分けを行います。一般のMBSEには無い手法ですが、BAT Mapping という手法を考案し適用しています。さきほどパーティショニングした一つ一つを 「ビヘイビア TO アーキテクチャチーム、略してBAT」という仮想ワークグループをつくります。論理アーキテクチャに従って仮想組織と開発の流れを整理します。

このBATごとのミッションを明確化し、InputとOutputを厳格に取り決めます。

そしてBAT間でやり取りされるべき情報を明示します。

電子機器開発の場合はほとんどのケースが水平分業ですからこのような仕事の区分や開発仕様・伝達情報・成果物を定義することは重要なことです。

さらに、開発アイテムごとに仕事の流れをグルーピングし明確化したものがモデルベースデベロップメントMBDとなります。

MBDの範囲と方向性、達成度をここで定義します。

ここでMBSEによってMBDの内容が定義されたことになり、MBSEとMBDの関係を説明したものになります。

最後に定義されたMBDの一つをさらにMBSE手法で作業内容と情報交換を詳細化した例を紹介します。先ほど定義したMBD Task 1の部分を詳細化したものです。まず、BAT内の作業をBATに課せられたミッションが達成できるように単一の作業のレベルまで詳細な工程までブレイクダウンします。BAT間でやり取りされる情報を明確化します。ここでLPBフォーマットが登場します。伝達される情報をLPBフォーマットで記述することにより、ミスや洩れのない情報が電子データで伝達可能となり、フローの自動化につながります。

最後にまとめです。MBSEとMBDの概念、MBSEの実施事例からMBDへの展開の例を説明しました。今後の課題としては更なるフロントローディング設計メソドロジを探求し、それのベースとなるLPBフォーマットの更なる普及を目指さないといけません。ご興味ある方は当MBSE研究会にご参加ください。また、今後、最新の情報や事例を紹介する会を催していきますので皆様是非ご参加ください。

 

 

2021-12-16

第14回LPBフォーラム開催のご案内

 2022年3月4日(金)  第14回LPBフォーラム開催

日時 : 2022年3月4日(金)午後
会議方式:リアル+オンライン(検討中)
参加費用:無料
参加申し込み:準備中
締め切り:
ウェビナー接続先連絡:

LSI - Package - Board(略してLPB)の協調設計を議論する誰でも参加できるコミュニティーとして開催してきましたLPBフォーラムも14回目を迎えることになりました。 コロナの影響を伺いながらになりますが、今回は2年ぶりのリアル開催+オンラインに向け準備を進めております。 (さらに…)

2021-11-2

EMC設計実証TG 2021/11

 今回は、「EMC設計実証TG」の活動を紹介します。
 本TG(タスクグループ)は、システムのフロントローディングの実現を目指す「システムフロントローディングWG」の配下にあり、EMC設計の目指す姿を具体的に議論しています。

 まず、本TGの目的を説明させていただきます。
 機器やデバイスの設計において、EMIやイミュニティーの規格を満足できるかをあらかじめ見積もっておくことは、重要かつ困難なテーマであります。
 これは、コストダウンと信頼性確保という、相反する要求を実現することであり、余裕度を持った設計ができなくなっています。セットメーカーとデバイスメーカーが初期段階から協調設計を行うことで初めて解決できるケースが多くなっていると感じています。
 本TGでは、具体的なEMC設計課題を取り上げ、フロントローディングを実現するためデバイスメーカーができること、セットメーカーがやらねばならないことを具体的に議論することを目的としております。

 現在は、実測や解析を行いながら2つの設計課題のモデル実証に取り組んでいます。

Case1.ICIM-CIConducted Immunity Modelling
  一つは、システムのESD試験の誤動作予測に使える誤動作モデルです。
図1に示すような評価用基板の試作、DPI試験を計画しています。

     図1 評価基板

 LSIに印加したノイズ周波数に対する脆弱性を把握することで誤動作モデルを作成する予定です。
 この誤動作モデル使ったMBDを実践してみます。その時の課題を具現化し、どう解決するかを議論します。

Case2.ICEM-RERadiated Emissions Modelling
 もう一つは、LSIの直接放射が問題となる放射や自家中毒を予測するモデルです。

     図2 ヒートシンクのアンテナ化やケーブルへの結合の課題
   

 図2に示すようなヒートシンクをアンテナとする放射の問題、近傍のハーネスへのノイズ結合による誤動作の発生の問題を取り上げています。
 LSI近傍の電磁界を近磁界プローブで測定したデータを用いてどの程度の精度で放射や誤動作予測ができるかを実証します。

 このTGの議論の題材は常に具体的なLSI、回路、基板パターン、筐体、ハーネスであり、アウトプットはすぐにEMCの設計に活用できるものであるようこだわっています。

 皆さんも本活動にご参加いただき、EMCの設計課題を一緒に解決しませんか?