(この記事は、2018年12月5日にメルマガで配信されました。)
第15回目はアンシス・ジャパン(株)の渡辺さんです。では、渡辺さんよろしくお願いします。
こんにちは。アンシス・ジャパンの渡辺です。
私とLPBの係わりについてお話ししたいと思います。
LPB-SC/WGがJEITAの組織として正式に発足する以前に「CPM Committee」と称して半導体メーカー、セットメーカー、EDAベンダーの数社が集まり、Chip-Package-Boardの協調設計について何度か話し合っておりました。2009年頃と記憶しています。私も現LPB-SC主査の福場様からお声がけ頂き、1回目の打ち合わせから参加させて頂きました。私にとって現在のLPB-SCとの関わり合いはその黎明期から、と言えるかもしれません。
当時、Apache Design Solutions社の商標であったCPM(現在はApache社の買収により弊社の商標)を用いてChip-Aware PIシミュレーションの検証を行った記憶があります。弊社はPackage & Boardの解析のみを荷っておりましたので、Chip-Package-Boardが揃ったシミュレーションを体験できたことは新鮮な経験でした。
その後、JEITAにおいてLPB-WGが正式に発足した後1年間は参加させて頂きましたが、諸事情によりその後は暫く参加できずにおりました。昨年より特別委員として改めて参加させて頂くことになりましたが、私が離れている間にLPB-フォーマットが制定され、更にはIEEE/IEC標準として承認されるなど、ほんの数年の間に目覚ましい成果があがっていました。メンバーの皆様には並々ならぬご努力があったことは容易に想像できます。これまで複数のJEITAの組織に参加させて頂きましたが、これ程までに目覚しい成果を短期間に上げられた組織は無いのではないでしょうか?
一方で、LPB-SCは協調設計の推進を目指しておりますが人と人とを繋ぐ機会でもあります。半導体メーカー、セットメーカー、部品メーカー、EDAベンダーが垣根を越えて設計環境向上の為に議論ができる雰囲気にあり、若手の方からも貴重な提案がなされています。設計環境が整っても作業を行う人が協調できなければ・・・その点で人と人との協調は大いに進んでいるのかもしれません。
L-P-Bの協調解析は弊社がフォーカスしている重要なソリューションの一つであり、G-Formatは弊社がDonationしているXFLフォーマットが基になっています。まだ弊社としては十分に対応出来ているとは言い難いですが、今後とも可能な限り協力させて頂きたいと考えております。