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私とLPB 第25回

(この記事は、2020年4月8日にメルマガで配信されました。)
第25回目はマジレムの中村さんです。では、中村さんよろしくお願いします。

こんにちはマジレムの中村幸二です。
宜しくお願い致します

マジレムを知らない人の為に、簡単に会社紹介を致します。

[マジレムとは?]
マジレムは2006年に設立されたフランスに本社を持つEDAベンダーで、
IEEE1685(IP-XACT)をベースにした設計ソリューションを提供しております。
IP-XACTはLPBと同じXMLフォーマットとなっており、IP、サブシステム、SoC、ボー
ド、システムなどをIP-XACTで定義する事が可能です。
設計者はIPやシステムの仕様書、エクセルで記載されたレジスタ情報など、様々な
データをTcl, Python, Ruby, Javaなどスクリプトを用いて
自動的にIP-XACTへマッピングする事が可能です。
また生成されたIP-XACTプラットフォームからVerilog/VHDL/SystemCなどのネットリ
ストや、ソフトウェアエンジニア向けにヘッダーファイルの出力、SystemVerilogの
検証環境の生成などが可能となります。
現状では、世界中のIPベンダーや半導体ベンダーの多くがIPの外部提供やSoC/ASICな
どの設計フローでIP-XACTを活用しております。

[LPBとの出会い]
私とLPBの最初の出会いは遡る事、数年前のSystemC Japanの展示会だったと思いま
す。
詳細は覚えていないのですが、JEITAの福場さんが「日本発のIEEEスタンダート」的
な意味合いのLPBのブースを出しており、
同じIEEEスタンダードを扱う会社として、とても興味があり福場さんにお声をかけさ
せていただいたと思います。
当時は「あと少しでIEEE認証される」との事で、認証されるのを自分も楽しみにして
いた記憶があります。

それから数年が経ち、再度LPBに興味が出た頃にLPBフォーラムの情報を知りLPB
フォーラムへの参加がきっかけで、
2018年の6月から特別会員としてLPBチームに入会する事が出来ました。
今でも福場さん他、受け入れていただいたJEITAやLPBメンバーの皆様には感謝してお
ります。
入会当時はバックエンドの事が全く分からず会議中に飛び交う謎の単語に悩まされま
した・・・。

[現状及び、LPBへの期待]
現状はフロントエンド(IP-XACT)から、バックエンド(LPB)の設計フローに一貫性を持
たせる為のソリューションを検討しながら
LPBモデルベースデザイン・システム設計WGに参加しております。
日々バックエンドについては勉強、勉強ですが最近はモデルに関する定義や活用方法
についてボヤっとイメージが付いて来たので、
今後はEDAベンダーの視点から活用方法を実現化して行きたいと思っております。

IP-XACTの世界を見ても、IPやSoC、ボードのデザインや、それらに関わる設計ツール
の開発、メンテナンスを
1社で全てサポート出来る時代ではなくなっております。
もちろんLPBも1社だけ採用しても全く効果がなく、外部のLPBフォーマットのご提供
や、EDAベンダーのサポートなしでは
フローとして実現出来ません。
ただし、IP-XACTやLPBの様なスタンダードを既存のフローの置換えとして提案するに
は必ず壁があり、
既存の設計フローへのより魅力ある提案が必須となります。

採用されるツールや規格には必ず魅力があり、人はその魅力に対し購買モチベーショ
ンを高めます。
LPBにも魅力がありますが、海外勢からの爆発的採用が見られないのは、魅力のア
ピールが十分出来ていないと思っております。
「魅力あるLPB」
それへの協力が自分の一番のモチベーションとなっております。
LPBの魅力の再確認、効率的アピール方法、認証環境、教育環境の整備など微力です
が今後もサポートさせていただけたらと思います。

今後ともよろしくお願い致します。

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