LPB相互設計・認証ワーキンググループ


従来のLSI、パッケージ、ボード(以下LPB)個々の最適化ではセット全体の最適化を実現することが難しくなり、コスト・開発期間の国際競争の激化に対応しきれなくなってきています。LPB個々の専門の技術者が専用の環境で腕を振るえるような設計のやり方の変革が求められています。LPBがうまく連携 できる仕組みが必要です。この声を受けて2010年、JEITA LPB相互設計 ワーキンググループが発足しました。LPB相互設計 ワーキンググループでは2010年以来、設計・解析のセットアップ情報や結果を共有する為の標準規格を策してきました(過去の活動はこちらをご覧ください)。LSI・パッケージ・ボード(LPB)相互設計規格IEC 63055/IEEE 2401-2015は、その成果です。私共は、この標準規格をLPBフォーマットと呼んでいます。
このLPBフォーマットは機能拡張され2019年にはIEEE 2401-2019として標準化されており、Covid-19の影響で、遅れていますが今年度はIECとのデュアルロゴ化が見込まれています。
LPB相互設計・認証ワーキンググループは2019年度から、LPBフォーマットの普及と認証を進めることをミッションに組織化され2020年度にはフォーマットの機能拡張活動や教育の仕組み作りも始めました。普及活動としては、フォーラム/展示会の企画・発表やユーザとの情報交換の場としてのLPBフォーラムの運営、また、広く情報発信するための広報活動(メルマガ等)を行っています。

主な活動内容

LPBフォーマットの普及活動

広くLPBフォーマットの普及や活用を広めるため

  • LPBフォーラム/展示会の企画運営や発表
  • 会員の設計環境支援
    • ユースケースの共有
    • デザインキットの配布
    • 部品ライブラリの整備のための部品メーカーへのフォーマット採用アプローチ
  • の活動を行っています。
    また、今年度は半導体標準化専門委員会内の組織構成が変わり、今まで個別の技術委員会として構成されていましたが、大きな委員会の中でのSC構成となったため、普及活動としてデバイスモデルDX推進SCとリエゾンとして活動する予定です。

    広報活動

    活動結果の発表やユーザとの情報交換の場として LPBフォーラム、デベロッパーズワークショップ、イベント展示(JEVeC DAY等)の企画・運営やメルマガの発行を行っています。LPBフォーラムでの発表資料は、随時HPで公開しています。

    IEEE 2401改定活動

    2021年度はMBDや新たな熱モデル等の要求に対応するため、LPBフォーマットVer4に向けてフォーマットの機能拡張内容について検討していましたが、拡張範囲を広めるため今年度は新たな標準フォーマットをLPBフォーマットに組み込めるかについて検討しています。また、デバイスモデルDX推進SCの標準モデル化にLPBフォーマットの技術を盛り込むべく、こちらもリエゾンとして活動予定です。

    2021年度活動方針

    • 現在5社の部品ベンダー様への採用を頂いていますが、引き続き他の部品ベンダー様への促進を進めていきます。
    • LPBフォーマットを使用した設計環境についてのユースケースを検討します。
    • 他のSCとのリエゾン活動によりLPBフォーマット活用範囲や普及展開の拡大を行っていきます。