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LPB教育・認証TG/IEEE2401改訂TG 2022/4

LPB教育・認証TG/IEEE2401改訂TG

「LPB教育・認証TG」と「IEEE2401改訂TG」のご紹介の2回目です。このTGでは「回路図・シンボル」を記述するフォーマットに関する議論も行っていますが、今回は、その背景の一つを紹介します。お時間がありましたらお付き合いください(前回の記事は、こちら をご覧ください)。

こんなことありませんか? 例えば、下図のようなスケマでシミュレーションしてたとします。作業が一段落して、じゃ別のMOSFETを使ったら特性はどうなるのかな? とXXXP1234を別の製品に取り換えると…

あれ、なんかズレてない?? となったりしますよね(下図)。

で、MOSFETをつまんで直そうとすると…、え?なんか変なところとつながってないか?? (下図)。

周りの部品とかも少しずつずらしてスケマを直し、ようやくシミュレーションとなりますが、なんか、イラっとしませんか? ここの例だと一部品を交換するだけですが、3層モータの駆動回路だと最低でも6個の部品を交換するので、結構面倒です。最近のスケマエディタは妙におせっかいで、自動で配線をつないだり、経路を直したりしてくれます。込み入ったところの部品をちょっとずつ動かしていると、変な所とつなごうとしたり、配線の形を凸にしたり凹にしたり…、挙句の果てに、考えすぎて固まってしまったり…(いや、もう何もしなくていいから)。エディタと格闘していると、「例の解析はどうなった?」と催促のチャットが…、これって私だけですか?

ハードウエアの世界だとランド間隔は2.54mmと決まっているので3端子のMOSFETなら、ほぼ交換可能ですよね。バーチャル世界のスケマエディタで、なぜすんなり交換できないのか?みんなが好き勝手な形でシンボルを作ってるのでこんなことになるのでしょうね。ならば標準化された書式で記述された標準化されたシンボルをみんなで使えば、こんなドタバタはなくなるのではないでしょうか?現状はツール毎にシンボルを定義するフォーマットが異なっています。TGでは、先ず、シンボルを定義するフォーマットの標準化について議論をしています。

非常な些末なことをご紹介しました。最近はMBD/MBSEに関する議論が盛んにおこなわれています。JEITA LPB-SCでも活動の中心はこれに移りつつあります。MBD/MBSEが如何に進んでも最終的にはレイアウト図や回路図を描くような作業に行きつきます。この部分がボトルネックになるようでは、全体の設計効率は上がりません。「LPB教育・認証TG」と「IEEE2401改訂TG」の活動は地味ですが、これからのMBD/MBSEの基板を支える部分を担っています。これからも皆様のご支援をよろしくお願いします。

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