コンテンツへスキップ

私とLPB 第2回

(この記事は、2017年2月27日にメルマガで配信されました。当初は次の執筆者を指名して引き継いでコラムを続けておりました。)

第2回目はルネサスシステムデザイン(株)の永野民雄さんです。では、永野さんよろしくお願いします。

(株)東芝ストレージ&デバイスソリューション社の冨島さんからご紹介に与りました、ルネサス システムデザイン(株)の永野です。

私はLPBフォーマットとは、縁あってJEITAで活動が始まった最初の2009年の準備ワーキンググループから参加させていただいています。当時、パッケージやボードの基板CADや電磁界解析ツールは、EDAベンダがそれぞれ独自のフォーマットを採用しており、国際標準はもちろん、業界標準すらない状況でした。そのため、どのCADとどの解析ツールが繋がるかもEDAベンダ任せとなり、SI/PI/EMC解析のようなシステム全体の検証では、本質的でないデータの変換や解析ツールの設定など人手による大きな手間と、ミスの混入が排除しきれませんでした。

この不満に対する「ユーザ主導でインターフェースを標準化できたら楽になるかも」がLPBフォーマット開発に参加する原動力でした。しかし、LPBフォーマットの開発と言っても、準備ワーキンググループではLPBフォーマットの必要性が確認されたものの、2010年に発足した正式なワーキンググループのスタート時には、具体的なことは何も決まっていませんでした。

手探りで始まった開発ですが、特に最初の一年はやらなければならないことが多く、めちゃくちゃ大変でした。ざっと思い出しても、現状の課題の抽出と必要な情報の精査、情報のカテゴリ分け、フォーマットが対象とする範囲の定義、既存のデータフォーマットの調査、記述能力のスコア付け、候補選定と独自フォーマット検討、独自フォーマットの言語の選定、実際の記述へのブレイクダウン、
等々です。本ワーキングでは埒が明かず、各社持ち回りでサブワーキングを開催し、夏の暑い時期に汗だくになって議論したのが印象に強く残っています。今考えても、よく一年間でLPBフォーマットVer.1.0としてまとめリリースできたものだと、参加された方々の心意気に感心するばかりです。

それからLPBフォーマットは改良を重ね、Ver.2.2で国際標準となりました。Ver.1.0から考えると、内容は格段に充実し洗練されていると思います。さらに、LPBフォーラムなどで皆様からいただいたご意見を基に、フォーマットの拡張 Ver.3.0の標準化に向けて動き出しています。ご興味のある方は是非LPBフォーラムにご参加いただければと思います。

ちなみに、個人的にこの活動を通じた一番の成果は、打合せを行ったら必ず場所を変えて懇親の場を持つという習慣を作り、それを継続していることだと思っています。実はこれが本音で話合う下地を作り、LPBフォーマットの質につながっているのではないかと。決して言い訳ではありません。。。

乱文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

次回は、ソニーLSIデザインの濱田さんです。宜しくお願いします。