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第6回 LPB Format構文チェッカ

今回は趣向を変えてLPB Formatの構文チェッカーを紹介します。

構文チェッカにはLPBデザインキットに含まれるSyntax Checkerと、(株)ジェム・デザイン・テクノロジーズが配布しているGemCheckの2種類があります。共に無料で使用することができます。

LPBデザインキット Syntax Checker

LPBデザインキットはJEITA半導体&システム設計技術委員会がLPB Formatの普及を目的として無償配布するものです。ツールのソースコードも公開されているので、LPB Formatを利用するデザインフローやEDAを開発するときのサンプルとしても利用可能です。本節ではデザインキットに含まれる構文チェッカ(Syntax Checker)の使用方法をを紹介します。

インストール

下記のURLからデザインキットをご請求ください。折り返しダウンロード用のURLをご連絡します。

http://jeita-sdtc.com/lpb-open-source-project/lpbdesignkit/

ダウンロードした.msiファイルをダブルクリックし、指示に従ってLPB DesignKitを
インストールしてください。

アンインストール

LPBデザインキットをアンインストールする場合は、Windowsメニューを右クリック > アプリと機能をクリックします。インストールされているアプリの一覧表が表示されるので、LPB-DesignKitを選択しアンインストールをクリックします。

起動

Windowsメニューから LPB DesignKit > Symtax Checker - CFormatを選択します。

画面の説明

下図にウインドウレイアウトを示します。

Window Layout

C-Format表示用Widget:

チェックしているC-Formatを表示します。キーワードは赤文字で表示されます。またエラーがある箇所には下線が引かれます。

エラーリストWidget:

エラーのある行番号とコメントが表示されます。

C-Formatのファイルリスト:

Format Validator は複数のC-Formatファイルを入力することができます。このリストで選択したファイルがチェックされます。

CFORMATの構文チェック

File > Open CFORMAT...でチェックするC-Formatファイルを選択します。Shiftキーで複数のファイルを選択することも可能です。

ファイルを入力するとC-Formatのファイルリスト に入力したファイルの一覧が表示されます。一覧表からチェックするファイルをクリックしてください。

C-Format表示用Widget にチェックしているC-Formatの全文が表示されます。構文エラーがある場合は エラーリストWidget に、エラーのある行番号が表示されます。また C-Format表示用Widgetでエラーがある箇所には下線が引かれます。

 

GemCheckによるフォーマットチェック

GemCheckはGem Design Technologies (https://gemdt.com/)が無償公開しているLPB Format verson3 (IEEE 2401-2019)用のフォーマットチェッカです。Windowsのコマンドプロンプトから起動して使用します。

機能・特徴

GemCheckは文法チェックに加え、データの参照関係のチェックまで行います。

ダウンロード・インストール

下記URLからお申し込みください。ダウンロード用のURLとライセンスコードをご案内致します。

https://gemdt.com/products/freetools/

ダウンロードしたzipファイルにはgemcheck_xxx_install.exeと、マニュアルが入っています(xxxはGenCheckのバージョン番号です)。gemcheck_xxx_install.exeをダブルクリックするとインストーラが起動します。

デフォルトではC:\\Program Files (x86)\\Gem\\GenCheckx.xxにインストールされます。GemCheckをインストールしたフォルダ名は、パスの設定で使用しますので、メモしておいてください。

GemCheckの詳細は同封されているマニュアルを参照してください。

パスの設定

環境変数PathにGemCheckがインストールされたフォルダ名を追加します。

Windowsメニューを右クリック > システム > システム情報 > システムの詳細設定 から設定画面を開き、環境変数/ボタンをクリックします。システム環境変数のPathの最後にGemCheckをインストールしたフォルダ名を追加します。

アクティベート(ライセンス設定)

C:\\Users\\uuuuu\\AppData\\Roaming\\Genの下にお送りしたライセンスコードを記入したgencheck.licというファイルを作ってください。このファイルが無いとGemCheckが起動しません。

使用方法

GemCheckはコマンドプロンプトから使用します。

Windowsメニュ > Windowsシステムツール > コマンドプロンプトでコマンドプロンプトを立ち上げます。

コマンド gemcheck に続けてチェックするファイル名を列挙して入力します。
結果はコマンドウインドウ内に表示されます。例えば、

gemcheck file1.xml file2.xml file3.xml file4.xml

は4つのファイルの構文をチェックします。

以上、LPBフォーマットの構文チェッカを紹介しました。次回から、またCFormatの解説に戻ります。MOS-FETを例として取り上げます。今まで取り上げたコンデンサや水晶発振子とは異なり、複雑な形状の端子をPOLYGON図形で定義して行きます。

 

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